中古車を購入するまでの流れ。予算決めから納車までの段取りを解説

中古車を購入するまでの流れ

新車と比べると、中古車の手続きは一見複雑なように見えてしまう方もいるでしょう。

どのような過程を経て中古車購入に至るのか、まずは購入するまでの流れを紹介します。

中古車購入までの大まかな流れ

1. 中古車の購入は、大まかに以下のような流れで行うのが一般的です。
2. 車種やグレードの決定
3. 欲しい車の情報を、インターネットや店舗訪問して探す、購入店舗を決定する
4. 購入にかかる金額の見積もりをだしてもらう
5. 金額や条件を検討し、購入店舗を決める
6. 契約を交わす
7. 保険への加入や保険対象車両の変更
8. 購入金額の振り込み
9. 納車

新車と中古車　購入の流れの違う点は

予算をたてて、車を選び、契約を結び、納車を待つという基本的な流れは新車、中古車ともにそこまで大きく変わるわけではありません。

大きな違いは、新車は買う車を決めてしまえば、車の状態を確認する必要がなく、購入する店舗も絞られるのに対して、中古車の場合は車そのものの状態、価格、購入する店舗の自由度が圧倒的です。

わずかな傷でも気になる、新車のにおいが好き、などのこだわりがあれば別ですが、販売されている中古車は走行に問題はなく、移動手段としての機能は果たします。

さらに、新車では手の届かなかった憧れの車や、グレードの高い車を手に入れられる可能性もあります。

納車にかかる期間

また、新車の多くは受注生産の場合が多く、契約を結んでから納車まで２ヶ月以上かかることは珍しくありません。

一方中古車は、売買契約を交わした後、平均３週間で納車されます。

この期間中に中古車販売店の方ではエンジン系統や駆動系などの走行に関係する機能や、ライト、やブレーキなどの安全装備、パワーウィンドウやオーディオ、ナビゲーションなどの内部機構の点検が行われます。

ただし、中古車の状態によってはかかる日数は変わってきます。

車を買おうと決めたら

車を買う意思決定をしたら、実際に購入のための交渉するまでにやっておくべきことがあります。

購入の流れに沿って、具体的に何をすればよいのかを解説していきます。

予算を確認　いくらまで出せるか？

まずは、予算を確認しておきましょう。このとき注意したいのが、車を買うにあたって必要な予算は車両本体価格だけではないという点です。

車両本体価格以外にも、税金や車両保険代、駐車場代、車検代、ガソリン代、万が一車が故障したときの修理費などについても考える必要があります。

支払い方法を検討　一括？ローン？

また予算と合わせて、支払方法についても考えておきます。

一括で支払う場合は、払った後の生活が苦しくならないかどうかを、第一に考えましょう。車を持つことにより、新たに車両保険代や駐車場代、ガソリン代が増えることになりますので、こちらを忘れずに検証します。

ローンを組む場合は、金融機関で借りるか、中古車販売店でローンを申し込むかを検討する必要があります。

また金融機関でのローン審査には一定の期間がかかります。できるだけ利子が安く、無理なく返済できる金融機関を選び、余裕をもって申請しておきましょう。

そこから新車が買えるのか、それとも中古車を買うのかを予算内から選択し、普段の生活を圧迫しないよう無理のない支払計画をたてていきましょう。

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欲しい車のスペックを決めておく

予算が決まったら、続いていよいよ車選びです。

もちろん欲しい車を目指して貯金をしてきたのなら別ですが、限られた予算の中では、自分の要求する全てのスペックを求めるというのはなかなか難しく、あらかじめ予算内の妥当なスペックの車を探した方が、車選びもスムーズになります。

もちろん、車選びにはライフスタイルも大きく影響します。例えば、以下のように車を利用する目的から逆算して考えるのも有効です。

• 何人乗るか…多人数乗車が多い場合はミニバン
• 使用頻度・走行距離は多いか…ランニングコストが少ない低燃費車
• 駐車場の兼ね合い…車高や車幅など

家族がいるのなら、家族が余裕を持って乗れるミニバンのようなファミリーカーの選択を、通勤や遠出に使うならハイブリッド車のような低燃費な車を、また駐車場の兼ね合いによって車高や車幅などは考える必要があるでしょう。

また、小さいお子さんがいるなら、リクライニングやハンズフリーオートスライドドアといった利便性や快適性に関わる装備、ご高齢の方が運転するならアラウンドビューモニターやアクセル踏み間違い衝突防止機能といった安全に関わる装備などの機能や装備も考えたいところです。

さらに車選びでは、将来設計についても考慮する必要があります。

今は子供が小さいから小さめの車で良くても、子供が大きくなれば別の車に買い換える必要が出てくるかも知れません。少し先を見越した上でどういった車を選ぶべきかを検討しましょう。

購入したい車を決める

予算とスペックが決まったら、実際に購入する車を決定します。

中古車情報サイトや車雑誌を使って事前の情報収集をして、購入までにある程度車の候補を絞っておきましょう。

このとき、一つの車種に絞ってしまうと、お目当ての車がなかなか見つからない可能性も考えられますので、候補を複数、用意するようにします。

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駐車場を探しておく

駐車場探しは、できれば車選びと並行で、あるいはその前から行っておきましょう。

車を管理するということは、車を置いておく場所を確保するということでもあります。駐車場候補が見つからない場合、最悪の場合、車の購入を諦めるという選択肢にもなりかねません。

駐車場については、下記の三つの条件をクリアしている必要があります。借りる場合はしっかり確認しましょう。

1. 自動車の使用の本拠の位置（個人の場合は住所または居所、法人の場合は事務所の所在地）から直線で2km以内にあること
2. 道路から問題なく出入りできて、かつ自動車全体を収容できるサイズの土地であること
3. 保管場所（駐車場）を使用する権利を持っていること

どこで買う？見積もりから契約まで

車選びも大切ですが、どこで車を購入するのかも同じぐらい重要です。店舗のサポート体制などによっても、希望通りの車が買えるかどうか、また購入後の安心感も変わってきます。

見積もりから契約までのプロセスについて、詳しく見ていきましょう。

見積もりを取り、どこで買うか決定する

新車なら系列ディーラー一択なので、サービスや担当者の対応の違い程度の違いしかありません。

ですが、中古車購入の場合、中古車販売店や個人売買などがあり、車の状態や価格、サービスなどでいろいろと違いがあります。見積もりも実店舗で取る方法もあれば、一括見積もりを依頼するという方法もあります。

また中古車の場合、定価がないので、購入するタイミングによっては安くも高くもなります。

3月や9月は決算期の、7月、12月のボーナスセールなど、値引きが期待できるタイミング、あるいはしばらく中古市場でのお目当ての車の相場を見ながら、市場に出回って価格が安くなってきたタイミングで買うとお得に購入できます。

このとき、1店舗だけの見積もりで決定せずに、最低でも複数の店舗から取るようにしましょう。1店舗だけだと値段の相場がわからず、損をしてしまっていても気づかない可能性もあります。

信頼できる業者がわからない、という場合は一括見積もりを検討しても良いでしょう。より多くの中古車販売業者の見積もりを比較することで、相場が見えやすくなるからです。

必要な書類を集めて契約を結ぶ

購入する車と業者が決定したら、いよいよ購入契約へと移っていきます。

その際、準備する書類がいくつかあります。中には時間がかかる書類もあるので、あらかじめ準備をしておきましょう。

どのような書類が必要かは、次の項目で詳しく解説します。

中古車の購入に必要な書類を詳しく解説

中古車の購入に必要な書類の中には、新車とは異なるものもあるためしっかり把握しておきましょう。

中には準備に時間のかかる書類もありますので、書類については購入を決めた時点で揃え始めるようにすると、契約もスムーズに行えます。

車検証と車庫証明書

車検は、車が保安基準を守った状態に保たれているという証明であり、定期的に受けなければいけません。この車検をクリアしたと証明する書類が「車検証」です。

中古車を購入する場合、業者が保管しているので必ず受け取りましょう。

「車庫証明書」とは、車を駐車するスペースである車庫を保有していることを証明するものです。これは、車を公道や他人の私有地に駐車することを防止するために、必ず提出が求められます。

ただし、購入する中古車が軽自動車の場合、地域によっては車庫証明が必要ない場合もありますので事前に調べておきましょう。

車を自分の家に止める場合は特に問題ありませんが、貸し駐車場などに止める場合は管理者の印が必要になることがあります。

準備に時間のかかる可能性のある書類ですので、早めに準備しておきましょう。

車庫証明は、中古車販売店でも取得代行をしてくれますが、手数料が購入費用に上乗せされますので、自分で用意できるなら用意したほうが、余分なコストがかかりません。

実印と印鑑証明書

軽自動車以外の車は、家や土地などと同じく資産として扱われます。そのため購入に際しては資産登録と名義登録をする必要があるため、「実印」を用意しておかなければなりません。

そして、提出した印鑑が実印であることを証明するのが、「印鑑証明書」です。印鑑証明書は、届け出を出してある市区町村で取得する必要があります。

印鑑証明書は、対応している市区町村であればコンビニで発行することもできます。このときは、マイナンバーカードが必要で、さらに本人でなければならないので注意しましょう。

発行後有効期間は3か月あるので、車を買おうと思い立った時点から用意しておくのも良いかもしれません。

委任状と住民票

車を購入するにあたっては、新車の場合はナンバー登録、中古車であれば名義変更の手続きを、陸運支局や軽自動車検査協会で行う必要があります。

これらの手続きを個人で行うには非常に時間がかかるため、車を購入した業者に任せるのが一般的です。

このときに必要になるのが「委任状」です。通常は業者側が用意してくれていますが、個人間で車を売買する場合は自分で用意する必要があります。

発行してもらった委任状を業者に渡し、手続きを進めてもらいましょう。なお、なんらかの事情で不要となった場合は、必ず返してもらうようにしてください。

それと、普通車しか購入したことがないと、つい見落としがちですが、軽自動車を購入する場合には、実印が必要ない代わりに住民票が必要になることは覚えておきましょう。

納車前後にしておくべきこと

購入契約が完了し、いよいよ納車の段階になったらすべきことがあります。ここまでの苦労を無駄にしないためにも、納車までにどのようなことをするのかを解説していきます。

購入費用を支払う

購入費用を支払うのは、契約が締結した後です。前述したように、一括で払うかローンで払うかを選択することになります。

ローン支払いの場合、販売店やディーラーと提携しているローンか、あるいは金融機関の自動車ローンを利用することになります。

販売店やディーラーと提携しているローンはその場で審査してくれるなどの手間がかかりません。

しかしその分金利がやや高めに設定されていることも多いため、ローンの申込先は慎重に選びましょう。

保険の検討と車両入替

『自賠責保険』は車を購入する上で必ず加入することになりますが、問題は「任意保険」です。基本的に中古車であっても、万が一に備えるため、任意保険には入っておくことをおすすめします。

なお、以前の車から新しい車に、今まで入っていた保険を切り替えることを『車両入替』といいます。
車両入替には、以下の書類が必要です。

• 変更前の車のオドメーター値（累計走行距離）
• 新たに取得した（する）車のオドメーター値（累計走行距離）
• 車検証

手続きはインターネットからできる保険も増えていますが、期間がかかるケースもあるため、あらかじめ車両入替を行うかどうかは決定しておきましょう。

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納品車の点検

待ちに待った納車日。早く運転したい気持ちがあっても落ち着いて、まずは納車された車をしっかり点検しましょう。

後日に申告しても、購入者側の責任となり、保証されない可能性もでてきます。その場で車に不備がないかを、特に中古車の場合は入念に行ってください。

中古車の場合は新車よりも保証期間が短いのが一般的です。そのため、問題があれば新車よりも早めに見つけなければなりません。

購入の計画を立ててスムーズに

新車も中古車も、購入の流れ自体は大きくは変わりません。ただし、準備する書類の違いや、車両入替といった新車にはない作業も発生しますので、購入は計画を立てて行いましょう。

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