電気自動車(EV)のリセールバリューは低いって本当?その原因と今後の見通しについて徹底解説

自動車業界では「100年に一度の変革期」と言われる現在、電気自動車(EV)への関心が年々高まっています。そして、2025年、2030年といったICE車(内燃機関車)の廃止に至るまでのスケジュールが現実となった今、単なる関心ごとではなく、電気自動車は無視できない存在になりつつあります。しかし、日本では現在でも電気自動車が十分に普及しているとは言えません。その原因はどこにあるのでしょうか?

また、購入者にとって非常に重要なリセールバリューにおいて電気自動車のリセールが低いと言われる要因や実際の価格も気になるところです。

この記事では、これらの疑問にお答えし、電気自動車の課題と今後の展望などをご紹介していきたいと思います。

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国内ではまだまだ少数派の電気自動車。普及への課題

軽自動車EVの日産 サクラ。発売が開始された2022年度には国内の電気自動車販売全体の約4割を「サクラ」が占め、翌2023年度の販売台数は3万4083台で国内EV販売比率41%を占めており、2年連続国内電気自動車販売台数ナンバーワンに輝きました。しかし、乗用車全体で見てみると、2023年に最も売れた車種は同じ軽自動車ジャンルのホンダN-BOXで、約23万台にのぼります。

この2台を比較すると、サクラの販売台数はN-BOXの15%弱程度に留まっています。また、新車販売全体における電気自動車のシェアも2%程度とまだまだ少数派であることに変わりはありません。

電気自動車のシェアが日本国内でなかなか延びない要因としては、充電設備がまだ充分に整っていないといった事もありますが、高額な駆動用バッテリーを搭載するために新車価格が高い反面、リセールバリューが低いといった傾向があるため、買取価格の下落額も大きく、乗り換え時のコストを考慮すると購入に踏み切れないことがEV普及への課題といえます。

EV新車台数推移
(出典)一般社団法人 日本自動車販売協会連合会「燃料別登録台数統計」、一般社団法人 全国軽自動車協会連合会「軽四輪車通称名別新車販売確報

電気自動車は中古車ニーズの低さが目立つ。その原因は?

新車価格が同価格帯の電気自動車、日産 リーフとハイブリッド車のトヨタ カローラスポーツ ハイブリッド、ICE車(内燃機関車)のカローラスポーツという3台について、ユーカーパックが独自算出している残価率予測データからリセールバリュー(保有する自動車を売却する際に、その車のもつ経済的価値。リセールバリューの高い車は残価率が高く、売却時に高い買取金額が期待できます)を比較してみます。(各数値は2024/05/17現在)

新車購入から最初の車検が訪れ、買い替えを検討するタイミングである3年後の残価率は、リーフが約36%と激減しているのに対し、カローラスポーツ ハイブリッドは約70%と高いリセールバリューを維持しています。

この時点で、予想される買取価格はカローラスポーツがリーフと比べて約2倍程度高く、新車購入から3年後に買い替えを検討しているリーフのユーザーは大きな負担となります。7年後ではその差がさらに広がり、リーフが約10%なのに対して、カローラスポーツハイブリッドは約40%と大きく差が広がります。

これらのデータから電気自動車のリセールバリューは同価格帯のハイブリッド車やICE車(内燃機関車)よりも低い傾向であることが分かります。

残価率比較(国産車)

では、輸入車の場合はどうでしょうか。日本より電気自動車の普及が進む欧州市場で大きなシェアを持つメルセデスベンツは、日本市場向けにも電気自動車を多数投入しています。その中でも代表的な車種として電気自動車のEQAと、ICE車(内燃機関車)のGLAを比較してみます。

3年後の残価率ではEQAは約55%と、GLAの63%からわずかに下回るものの大きな差はまだありません。しかし5年後となるとその差は2倍以上と広がり、7年後となるとEQAの残価率は大きく下がっています。

残価率比較(輸入車)

これら2つの例を見ると、車種によっては3年後までは電気自動車とICE車(内燃機関車)、ハイブリッド車とのリセールバリューの差はそこまで大きくないのですが、年を追うごとにその差は徐々に大きくなるという傾向であることがわかります。

その大きな原因として、電気自動車の購入時に利用できる補助金の多くが新車購入のみで、中古車購入の際には利用できないという決まりがあることから、高年式の電気自動車の中古車のニーズが少ないということが挙げられます。そのため、新車に近い状態であっても電気自動車の中古車の販売価格は一般的なICE車(内燃機関車)・ハイブリッド車と比べると低めに設定しなければ売れないという事になります。したがって買取価格も低くならざるを得ないのです。

電気自動車が受けられる補助金とは?

「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)」は、電気自動車・プラグインハイブリッド車・燃料電池自動車等の導入とそれらの普及に不可欠な充電・水素充てんインフラの整備等を支援する補助金です。普通車EVの国からの補助金は上限85万円となっており、軽自動車EVの場合は上限額が45万円となっています。

また、国による補助金のほかに都道府県など自治体が設ける補助金の対象となる場合もあります。自治体によって異なりますが東京都の例でみると、上限45万円(普通車EV、給電機能付)となっており、国の補助金と合わせて交付されます。

そのほか、車から住宅への電源供給を可能にし、未使用時のEVバッテリーを家庭で活用できるようになるV2H機器(電気自動車から住宅への電力供給装置)の購入・設置に対しても補助金が交付されます。

なお、これらの補助金の対象は新車のみであり、中古車や登録済みの未使用車は対象外となっています。また、対象車両の購入後、4年又は3年の保有期間が設けられ、その間クルマを手放さず保有することが必要であり、もし期間内に手放す場合には補助金の返納手続きが必要になります。そのため、短い期間で車の乗り換えを検討されている方は注意が必要です。

このように補助金の恩恵を受けられるのは新車購入ユーザーだけであり、購入する時には非常に得した気分になるものの、4年または3年の保有期間終了後のリセールバリューを考えると電気自動車の購入に二の足を踏んでしまうでしょう。また、中古車で電気自動車を購入するユーザーは交付金という利点が無いと経済的な魅力が半減するのも事実です。

バッテリー特有の問題がリセールバリューに影響

また、大容量の駆動用バッテリーを搭載する電気自動車特有の問題もリセールバリューに影響しています。バッテリーの特性上、走行距離が多かったり利用年数が長くなったり、急速充電を頻繁に行うような使い方をすると、バッテリーの性能が新車時から劣化してしまうことがあります。これらはバッテリーを充電して使うスマートフォンのバッテリー持ちの経年変化を思い浮かべるとよく分かると思います。

中古車の場合、バッテリーの劣化具合や残存容量を正確に把握するための決め手となる手段がまだ定まっていないこともあり、たとえバッテリーにまだ充分な能力があったとしても、買取店側が適正な価値を付けづらいという買い手側の事情があります。ただし、これらは今後、国や自動車メーカー、自動車流通業界などによって劣化具合や残存容量を正確に把握する規準が設定され、普及していけば徐々に解決すると思われます。

なお、冒頭の比較でもあった通り、同じ電動車であるハイブリッド車は、車種や年式を問わずリセールバリューが高い傾向があります。ハイブリッド車は登場から既に15年以上経過し既に長い使用実績があることから、国内だけでなく海外への輸出需要も高く、比較的底堅い相場価格となっています。

世界的に失速する電気自動車

このような電気自動車のリセールバリューが低い問題は、日本国内に限ったことでなく、アメリカやヨーロッパでも同じように起こっています。

アメリカの自動車情報サイト アイシーカーズ ドットコムがまとめた中古車に関するレポートによると、アメリカでの電気自動車の中古車価格は、ハイブリッド車やICE車(内燃機関車)などに比べると、下落率が大きく、中古車全体と比べて38%以上安くなっているとされています。

また、電気自動車の新車販売も低迷しており、同じくアイシーカーズ ドットコムがまとめた新車の平均発売日数に関するレポートでは、すぐに売れてしまう車種の上位にハイブリッド車やICE車(内燃機関車)が並ぶ一方、電気自動車は全体としては売れ行きが好調とは言えない状況という内容となっています。

日進月歩の進化がアダになっている可能性も

電気自動車は技術革新のスピードが非常に速く、新型モデルが登場するたびに性能が大きく向上するケースが多くなっています。そのため、旧モデルの陳腐化がICE車(内燃機関車)・ハイブリッド車と比べて特に速く、旧型モデルの製品価値の低下に繋がり、旧型モデルが価格維持しにくいにという負のスパイラルに陥ってしまっています。

2024年4月にマイナーチェンジされたメルセデスのEQAを例にとると、搭載される駆動用リチウムイオンバッテリーが容量70.5kWhの高電圧タイプに変更され、WLTCモードの一充電走行距離は591kmに拡大しています。EQAはデビュー当時の航続距離が422km、マイナーチェンジ直近のモデルでは555kmとなっていたため、大幅な性能向上となります。

EQAは日本では2023年7月に発売が開始されましたが、わずか1年を経たずに走行距離が169kmも向上し、同時に最高出力も向上しています。このような急激な進化は旧型モデルのリセールバリューが低くなってしまう要因になり、皮肉にも電気自動車自体のリセールバリューの低下に繋がります。

従来、車の性能向上は市場を活性化させ、人気車種となることで新車も中古車も販売台数が伸びることが通例でしたが、電気自動車はその進化が早すぎることで、市場もユーザーもついていけない状態になっています。

また、一部の自動車メーカーでは、販売を持ち直すために電気自動車モデルの大幅な値下げが行われています。

例を挙げると、テスラモーターズジャパンは2023年の7月に主力モデルのモデル3とモデルYの値下げを発表しています。モデル3は16万4000~21万6000円、モデルYは23万4600~30万2600円という大きな値下げ額となります。このような動きも中古車のニーズの低下とリセールバリュー低下に拍車をかけています。

かつてはハイブリッド車も同じ道を辿った

実はハイブリッド車が登場した際も、バッテリーの劣化具合や残存容量が不透明だったために中古車市場では安く買い取られ販売されることもありましたが、トヨタ プリウスが低燃費性能の高さで記録的な大ヒットとなったことでハイブリッド車に対する懸念が払拭されました。

その後はハイブリッド車が実績を重ねる中でリセールバリューも徐々に高くなりました。このように商品力で信用を勝ち取ったハイブリッド車に対し、電気自動車は手厚い補助金が与えられていても依然としてシェアは低い状況が続いています。

電気自動車もプリウスのような起爆剤となる商品力の高いモデルが出現すれば大ヒットとなり、リセールバリューの問題も解決するかも知れません。

まとめ:バッテリー性能の向上と残存容量の見える化でリセールバリューは改善していく!?

今回は、電気自動車のリセールバリューが低いと言われる要因や実際の価格と電気自動車が抱える課題・今後の展望について解説しました。

国内外の自動車メーカーも加盟しているEV関連の国際組織「モビリティ・オープン・ブロックチェーン・イニシアチブ(MOBI、モビ)」では、電池価格の評価基準の共通規格を設けるなど、今後、バッテリーの劣化を防ぐための管理システムの改善が進んでいくことが想定され、バッテリー劣化問題は徐々に改善していくと思われます。

また、将来的にはバッテリーの残存容量を正確に査定する基準が定まって資産価値がきちんと評価されるようになることで電気自動車のリセールバリューも改善していく可能性が高いでしょう。

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