車の寿命は年式と走行距離で判断しよう！寿命を迎えた時の選択肢は？

車の寿命の目安となる2つのポイント

一概に断定はできませんが、一般的に目安となる購入から経過した年数と走行距離という2つのポイントが考えられます。

経過年数：13年～15年

自動車検査登録協会が2021年に実施した「車種別の平均使用年数推移表」の統計によると、普通自動車の平均使用年数は13.87年、軽自動車検査協会発表が2020年に実施した「軽自動車の平均使用年数」によると、軽自動車の平均使用年数は15.20年となっています。

つまり、新車購入から13～15年が使用年数でみた平均的な車の寿命といえます。

平均使用年数は年々長くなっている傾向ですが、この背景には自動車メーカーの技術向上による故障率・事故率の低下があります。他にはライフスタイルの変化によって車に乗る機会が減り、車のパーツがあまり消耗しなくなったことも関係していることが考えられます。

走行距離：10万km～15万km

走行距離で見た場合は、10万km〜15万km程度が車の寿命の目安と言われています。

この程度の走行距離になると、徐々にエンジンをはじめ、様々な部品の故障率が上がります。車の価値と故障頻度や修理にかかる費用との兼ね合いで車の乗り換えを検討する方が多くなります。

ただしこの数値は、最低限のメンテナンスと部品交換しか行わなかった場合の話です。適切なメンテナンスを行えば、走行距離はより伸ばせると考えられます。そのため、走行距離10万km〜15万kmが車の寿命というのは、あくまでひとつの目安に過ぎません。

年数・走行距離以外で車の寿命を決める要素

車の寿命は年数や走行距離だけでなく、他の要素によっても決まります。

車の寿命を決める要素のひとつが、メーカーの部品提供が終了することです。極論、車は部品を交換することで半永久的に動かせます。しかし、車種の生産終了からしばらく経つと部品の製造も止まるため、現実的ではありません。

部品の提供が終わるのは、生産終了してから10年といわれています。これは自動車業界の共通指針として、生産を終えた車種の部品も10年程度保管するよう努めているためです。ただしメーカーによって対応が違うので、保管する年数はまちまち。およそ10年の保管、もしくは在庫が尽きれば提供終了となります。

代替品で交換修理を行うことも可能ではありますが、古い部品になるほど調達するのは困難です。したがって、部品提供の終了も車の寿命のひとつの目安となります。

車の寿命を少しでも伸ばしたい場合は？

車の寿命を伸ばす方法は、大きく分けて2つあります。定期的なメンテナンスと日々の運転の工夫です。

最も重要なのは、定期的なメンテナンスの実施です。メンテナンスはエンジンの点検や部品の交換、タイミングベルト、バッテリー、エンジンオイル、ブレーキオイル、タイヤの交換などです。

また、定期的な洗車を行うことも重要です。洗車せずに汚れを放置していると、ボディや下回りに腐食が発生してしまう場合があるからです。特に海沿いや降雪地帯で走る機会が多い方は気をつけておくと良いでしょう。

他にも、急発進・急制動などは、エンジンに大きな負荷がかかり、故障の原因につながるため控えましょう。

定期メンテナンスや日頃の運転に注意すれば、故障頻度を減らすことができ、車の寿命を伸ばすことができます。

車が寿命の目安を迎えた時の選択肢

車が経過年数や走行距離で寿命の目安を迎えた時の選択肢は主に3つです。

修理を繰り返しながら乗り続ける

車を乗り続けたい場合、修理を繰り返して乗り続けることもひとつの選択肢です。費用はかかってしまいますが、乗り続けることは不可能ではありません。

ただ、自動車メーカーが供給を終了した部品は手に入りにくくなるため、代替品を探さなければならない場合も出てくるため注意が必要です。

部品を交換する以外には、車をレストアする方法があります。レストアとは、車の隅々まで手を入れて、新車に近い状態まで復元することが可能です。ただしレストアには莫大な費用が発生します。そのため、レストアを行って乗り続けるには、相応の費用と覚悟が必要です。

下取りや買取に出す

車を下取りや買取に出す選択肢もあります。

下取りは、ディーラーに売却してすぐ新車の購入費に充てられるのがメリットです。手間なく車を手放せる反面、一般的に売却額は相場より安くなりがちなのがデメリットです。

一方、中古車買取店での買取であれば、高値での売却の可能性が高まります。少しでも高値で売却したいのであれば、手間はかかりますが、複数の中古車販売店に相見積もりを取るのがよいでしょう。

下取りと買い取りについてより詳しく知りたい方は、「車の下取りと買取の違い 高く売れるのは？下取り価格相場の調べ方も解説」の記事も参考にしてください。

廃車にする

経過年数や走行距離によっては、車としての価値がほとんどつかない場合も出てきます。その場合は思い切って廃車にするのも選択肢のひとつです。廃車には「一時抹消登録」と「永久抹消登録」の2種類があります。

一時抹消登録は長期間運転しない場合、廃車扱いにして税金を支払わなくてよくする制度です。手続きすれば再度乗れるようになります。

逆に完全に手放して二度と使えなくなるのが、永久抹消登録です。一時抹消登録からも解体抹消で廃車にできますが、ただ廃車するだけなら永久抹消登録で構いません。

いずれにしても、廃車するには運輸支局（陸運局）で手続きをしなければいけません。

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車の寿命は年数と走行距離の影響が大きいですが、定期的なメンテナンスや乗り方を工夫すれば、愛車の寿命は伸ばせます。

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