電気自動車(EV)の充電料金の目安は?充電時間や自宅充電の設置費用も解説
近年、電気自動車(EV)の普及が進んでいます。街中やガソリンスタンド、商業施設などでEV用充電設備を見かける機会も増えたのではないでしょうか。
今回は電気自動車の充電サービスと料金・各種費用と充電にかかる時間について調べ、比較を行っていきます。
目次
電気自動車の充電性能について
電気自動車では、車を走らせる動力源としてガソリンの代わりに電気を使います。
ガソリン車では1リットルのガソリンで走ることの出来る距離を「燃費」と表現しますが、電気自動車の場合は電気量当たりに走ることのできる距離がそれに相当し、「電費」といわれています。具体的には『1kWhの電気量で走ることのできる距離(単位 km/kWh)』を表します。
なお、電費性能は世界統一基準であるWLTCモードのカタログ値が参照されることが一般的となっています。
充電にかかる時間と注意点
充電にかかる時間(普通充電と急速充電の比較)
EVの充電には、普通充電(通常充電)と急速充電の2つの方法があります。
| 普通充電 | 急速充電 | |
|---|---|---|
| 出力数 | 3~6kW | 10~150kW(一部スーパーチャージャー等では250kW級も存在) |
| 充電時間 | 約17時間(※50kWh前後のバッテリーを3kWで充電した場合の目安) | 約30分~1時間 |
| 充電特性 | 急速充電に比べて出力変動が小さい傾向があるが、バッテリー状態や外気温により充電時間は変動する | 満充電に近づくにつれて充電速度が落ちる |
普通充電には100V充電と200V充電があり、200Vでの充電の方が充電時間は短くなります。
急速充電は設備の性能によって充電時間が異なり、最近では高速道路のサービスエリア・パーキングエリアなどに90kW級や150kW級の高出力タイプの充電器が設置され始めています。
充電時の注意点
電気自動車を充電する際はいくつか注意すべきポイントがあります。実際に掛かる充電時間は、同じ充電設備を用いた充電であっても、充電時間は気温やバッテリーの状態によっても変化します。
そのため、充電時間に制限が設けられている場合が多い公共の急速充電スポットでは、コンディションによっては時間内で十分な充電ができなかったといったケースもありえます。
また、急速充電は高速で充電を完了できるというメリットがありますが、バッテリーへの負担が大きいため、頻繁に使用すると劣化を早めてしまう可能性があることに留意しましょう。
なお、充電スポットによっては、利用予約が必要なものや利用時間帯が制限されているものがあるため、EVSmartやGoGoEVなど充電スポットの情報サイトを利用して事前に確認を行いましょう。
充電スポット・スタンドを利用する場合の料金(普通充電/急速充電)
チャージスポットを展開するサービスと各種料金
充電スポット・スタンドについて、主なサービスの利用料金を下記にまとめています。(2026年7月現在の情報。料金は変更となる場合があるため、最新情報は各公式サイトでご確認ください。)
| サービス名 | e-Mobility Power会員 | smart oasis | ENEOS Charge Plus | ZESP3 | 電動車両サポート | EV・PHV充電サポート(※2026年11月末終了予定) | スーパーチャージャー |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 会社名 | 株式会社e-Mobility Power | BIPROGY株式会社 | ENEOS株式会社 | 株式会社日産フィナンシャルサービス、日産自動車株式会社 | 三菱自動車工業株式会社 | トヨタコネクティッド株式会社 | テスラモーターズジャパン合同会社 |
| 発行・登録手数料 | 1980円 | 無料 | 無料 カード発行希望時:1650円 |
1650円 | 1650円 | 1650円 | 無料 |
| 月額料金 | 急速・普通併用:4180円 普通充電:1540円 |
無料 | 無料 | 1100~11000円 | 550~1650円 | 急速・普通併用:1650~4950円 普通充電:770円 |
無料 |
| 急速充電 料金 | 110〜143円/kWh(2026年4月より直営充電スポットのビジター利用に導入。会員向け料金は別途設定あり) | 15.88~88.00円/分 | 46.2円/分 | 33.0円/分(超過分)~99.0円/分 | 5.5~16.5円/分 | 55~66円/分 | 30〜55円/kWh(2026年2月より課金方式変更) |
| 普通充電 料金 | 3.85円/分 | 2.75~8.80円/分 | 3.30円/分 | 3.3円/分(超過分) | 0~1.54円/分 | 4.95円/分 | – |
各サービスの提供法人は、大きく分けてチャージ事業者系か自動車メーカー系に分類することができます。
登録手数料や月額料金が発生しない従量方式で利用できるサービスがあるほか、テスラ社のスーパーチャージャーのように複数のプランの中から手持ちの車両に対応するものを選んで利用する方式のものもあります。
自宅充電の場合の電気代
自宅充電の場合の電気代(月間)
EV充電にかかる電気代は、一般的な家庭用電気で1kWhあたり31円程度です。
電費6.0km/kWhのEVで月間800km走行し、すべて自宅での充電で賄うと仮定した場合、月間の電力使用量は約133kWh、電気料金は約4,133円となります。
【例】充電料金の早見表
| 充電時間(走行可能距離) | 31円/kWhの場合 | 35円/kWhの場合 |
|---|---|---|
| 4時間(72km) | 372円 | 420円 |
| 8時間(144km) | 744円 | 840円 |
| 12時間(216km) | 1,116円 | 1,260円 |
※電費6.0km/kWhのEV、普通充電器の出力が3kWの場合を想定
なお、ガソリン車の場合の走行コストと比較を行うと、燃費が15km/Lのエンジン車でガソリン代が165円/Lとして、1kmあたりの走行コストはガソリン車よりも約6円ほど安くなります。月額で換算したガソリン代は8800円となるので、EVのほうが約4,667円安くなってきます。
車種ごとのフル充電にかかる電気代
電気自動車は搭載するバッテリーの容量によって充電にかかる時間と電気代料金が変わってきます。
例として、電気自動車の代表的な車種で満充電までに必要な電気代をみていきます。
三菱「ekクロスEV」・日産「サクラ」
三菱「ekクロスEV」や日産「サクラ」のバッテリー容量は20kWhで、フル充電時の電気代は約620円になります。
日産「アリア」
日産「アリア」のバッテリー容量は66kWhで、フル充電時の電気代は約2,046円になります。
テスラ「Model Y」
テスラ「Model Y」のバッテリー容量は75kWhで、フル充電時の電気代は約2,325円になります。
※各種補助金、調整額などを加味しない電力量料金のみの費用です。
※一充電走行距離(航続距離)は定められた試験条件のもとでの数値です。気象、道路における交通の混雑の状態、運転方法に応じて一充電走行距離が異なってきます。
参考:【公式】eKクロス EV|三菱自動車、日産:サクラ [ SAKURA ] 軽自動車 Webカタログ トップ|日産自動車、日産:アリア [ ARIYA ] Webカタログ トップ|日産自動車、Model Y | テスラ ジャパン
自宅へEV充電器を設置するには
通常のコンセントでは充電不可
一般的な100Vコンセントは電気自動車用に設計されておらず、過電流やブレーカー容量の問題から、他の電気機器の故障や火災リスクが生じる可能性があります。安全に充電するためには、電気自動車専用の設備を設置することが推奨されています。
前述の通り、自宅での通常充電の場合、100Vよりも200Vの方が充電時間が短くなるため、電気自動車用設備を設置する際は、EV専用の200Vコンセントと普通充電器の組み合わせでの工事をおすすめします。
車庫が隣接している戸建住宅の場合は電気の引き込みは比較的容易といわれています。その一方、マンションなどの集合住宅では電気自動車用コンセントの設置は一部で進んでいるものの導入はごく一部に留まっている状況です。
PHEVをお持ちの方・検討中の方へ
自宅充電設備はEVだけでなく、外部から充電できるハイブリッド車である「PHEV(プラグインハイブリッド)」でも活用できます。
設置の手順・費用の目安・選び方のポイントは、下記の記事もあわせてご覧ください。
参考:PHEV(プラグインハイブリッド)用の自宅充電設備について詳しく解説|ウエインズトヨタ神奈川
自宅充電設備の設置
設置にかかる費用目安は?
電気自動車用の充電設備(通常充電)を設置するために必要な費用には、コンセントの設置費用、普通充電器の本体価格、その他の工事費用が挙げられます。
充電器の本体価格は性能によっても異なり、充電ケーブルを含めた相場としては10万円から数十万円と幅が広くなっています。また、初期工事の費用には20〜30万円程が相場と言われています。
充電設備の購入・設置で申請できる補助金をチェック
2026年7月現在、個人宅への充電器設置に対する国の補助金制度については、予算状況により内容が変わる場合があります。最新の補助金情報は、次世代自動車振興センター等の公式サイトで確認することをおすすめします。
また、自治体単位で補助金制度が実施されている場合もあります。お住まいの自治体で充電設備の購入・設置に利用できる補助金制度があるかどうかは問い合わせをしてみることをおすすめします。
事例:東京都「FCV・EV・PHEV外部給電器(燃料電池自動車等の導入促進事業・電気自動車等の普及促進事業)」
まとめ
電気自動車の充電スポット増加や自宅充電の普及により、日本国内でも徐々にEVの利便性が向上しています。
電気自動車はエンジン車と比べてランニングコスト面でも魅力がありますが、車両価格はエンジン車よりも割高になってしまうため、乗り始めにかかる費用(イニシャルコスト)をきちんと把握して備えることが重要です。

